基本セオリーがわかる花のデザインコース1-1(9月)
テーマ:「生長(成長)的」デザインに挑戦
フラワースクールヘクセンハウスの基礎科では、花の扱い方だけでなく「花のデザイン理論」をしっかり学んでいただけるカリキュラムをご用意しています。今回は 「生長(成長)的」=ヴクスハフト をテーマにした実習をご紹介します。
「ヴクスハフト」とは?
ドイツ語で「生長・発育・伸びること」を意味する言葉。
実際に花が生長しているわけではなく、あたかも花がぐいぐい上へと伸びていくように見える表現方法です。現実の植物の成長を模倣するのではなく、 “これからも伸びていきそう” という雰囲気を花材の配置で表現します。
花材選びのポイント
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生長を感じさせる「動きのある花材」が最適。
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反対に、ダリアやガーベラのように咲ききった丸い花は、これ以上生長しないため不向きです。
配置の基本理論 ― 3つのグループ
1954年にモーリス・エバースが提唱した方法をもとに、作品を「3つのグループ」に分けて構成します。黄金分割に近いバランスが生まれるのが特徴です。
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ハウプトグルッペ(Hg:主グループ)
花材全体の約半分を配置。作品の中心的存在になります。 -
ゲーゲングルッペ(Gg:対抗グループ)
主グループから最も離れた位置に配置し、全体の5の分量を担当。作品のバランスを取ります。 -
ネーベングルッペ(Ng:寄り添うグループ)
主グループのそばに寄り添う小さなグループ。3の分量。
この 「8:5:3」 の割合で花を配置すると、自然なリズムと安定感が生まれます。
実習内容
今回は器に吸水性スポンジを端から端までセットし、ナデシコやカーネーション1種を使って練習しました。ゼラニュウムや利休草は添え物として最小限に。
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各グループの位置をスポンジに印をつけ、花材を 8:5:3 の割合で入れていきます。
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花の向きを工夫し、少し内向きにすることで全体がまとまりやすくなります。
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配置にリズムをつけながら挿し、最後に足元を自然に見せるように仕上げます。
本日の花材
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ナデシコ(ソネットキャンディー)・カーネーション・ゼラニュウム・利休草
(お持ち帰りの花)ご参加週によりことなります。
・ユリ(プロポーズ) ・リンドウ(天の川)など
まとめ
「生長(成長)的」デザインは、花が未来へと伸びていくイメージを形にする手法です。花材選びや配置理論を意識することで、作品に生命力と動きが宿ります。基礎を押さえることで、今後の自由なアレンジにも役立つ大切なレッスンとなります。
「基本セオリーがわかる花のデザイン」基礎科①の本を使って進めていますが1回ご参加してみたい方も
まだ入りやすい内容ですのでお勧めです。
💛毎月第1土曜日、第4木曜日、第4土曜日 9時30分 1回8800円税込み この中で振替可能です。
💛10月は「成長的+グループ分け」です。



